2021年6月4日金曜日

いちめんのあかしそ

山村暮鳥「風景 純銀もざいく」

いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな

かすかなるむぎぶえ

いちめんのなのはな


今日は なのはな ならぬ 一面の赤しその畑に伺いました。
当店のお客様でもある農園さんなんですが、人手不足にお悩みのご様子で、
購入に伺ったついでに猫の手ぐらいにはなるかもと収穫のお手伝いを少し。
イメージとして、生えてるしそをざっとつかんで鎌でバサッと、という
収穫方法を思ってたんですが、なんと一本一本手摘み。
茎を見て、葉の大きさを見て、長さを揃えて。
次に成長し収穫を待つしそに光が当たるように、密度のバランスを考えながら摘んでいく。



「自分が手に取って、購入したくなるような立派なしそだけを集めてください」

この農園さんの赤しそは、品質が良いことで有名なのですが、
農園主の奥様のこの言葉にその理由のすべてが込められていました。
育てるのはもちろんの事、摘み方一つにも気持ちを込める。
見えないところにこそ、心を込める。
手にする人に思いをはせる。
ついつい忘れがちなこの気持ち。

焙煎の量が多くなると、つい気持ちを置いてけぼりにしてしまい、
ローストすることだけに集中してしまうこともある自分の戒めになりました。
気持ちが伴わない仕事は慢心を生みます

日々の些末な出来事の中に、こうした学びを頂けることに
そしてそういった方達との出会いがあることに感謝します。
珈琲屋でよかった☕


コーヒーの酸味